海に囲まれた日本の、未来のために。子どもたちの「海ごころ」を育てたい。

子育て

「海に親しみを感じる」という層が、減ってきているというデータがあります。

日本は四方を海に囲まれ、古くから好むと好まざるとに関わらず、海からさまざまな影響を受けてきました。

豊かな海を未来へ引き継ぐオールジャパンの取り組み「一般社団法人 海と日本プロジェクトin愛知県」メンバーの鈴木さんに、子どもたちの好奇心を刺激する海での取り組みについてお話を伺いました。

教えてくれたのは…一般社団法人 海と日本プロジェクトin 愛知県
鈴木 訓幸さん
「一般社団法人 海と日本プロジェクトin愛知県」メンバー。
自身も魚が大好きで、魚愛ゆえに社屋の一角を使って水槽を眺めながら仕事ができるコーナーをDIYで設置してしまう。休日は海でイベントをしていることの多い2児の父。

──SDGsなどで地球のさまざまな事象を考えるとき、地球の約7割を覆う海のことを避けては通れません。しかし、現状では“海についてよく知らない・関心がない”という子も多いといいます。

日本はこれだけ海に囲まれているのに、今、子どもたちの海離れが顕著です。海を知らないと、実は海を介して繋がる“世界”全体への解像度が低いままになってしまうんですね。そこを守り・つないでいこう、というのが我々のプロジェクトです。

過去に、アンケート調査(2017)で「子どものころ(小学生のころ)、海に遊びに行った日数」を調べたことがあります。すると、10代・20代は約6割が「年1日以下」でした。

同様に、海水浴・磯遊び・潮干狩りなど、かつて家族の代表的なレジャーだったイベントの経験も、若年層ほど激減していました。

そして、同じ調査の別項で、「生態系の変化や、乱獲などによって今食べている魚が、食べられなくなることを知っているか」について聞いたところ、小学校6年間で一度も海に行った経験がないと、その問題を「知らない」という回答が約45%と突出しました。

当然といえば当然なのですが、子どもの頃に海で過ごした経験がなかったり、関心が低かったりすると、そもそも地球規模のさまざまな課題への関心が極端に低くなるんですね。

この調査は以降2年に1度、項目や対象を変えながら続けられていますが、概ねどの層でも海への関心は低くなってきていることが伺えます。

──海での遊びの経験だけでも、実は子どもたちの“学びの入口”になっていたということですね。

そうです。特に「子どもたちが中学生になる前までに、海に触れる機会を作るのが重要」というのが、多くの先達との共通認識です。

実はこのプロジェクトが発足した当初は、企画も座学が中心でした。しかし、魚を捌いて食べてみたり、船に乗ったり、干潟に入ったり、耳石を探したり…。実際に海に連れて行く企画をしてみたら、子どもたちの反応が全く変わりました。

▲ 藤前干潟活動センターでのイベントの様子

我々が子どもだった時代とは大きく変わって、手軽に時間を潰せる娯楽は、今、山ほどあります。「このイベントがなければ、海に行くことはなかった」という子が、非常に多かったんです。

とにかく観て・聞いて・触れて・入って・五感で海を感じる。それが何より子どもたちの知的好奇心を喚起します。

そこから何年も海に行けなかったとしても、「あのとき、楽しかったな」の影響はあまりに大きい。

そして、残念ながら今の中・高校生は非常に忙しくて、あれだけ海にハマっていたのに…という子ですら、ほとんどイベントに顔を出さなくなってしまうんです。まして、全く海に触れなかった子はどうなるか。多分、何かよっぽどのことがなければ、生涯海に関心を向けることはないでしょうね。

せめて、中学生になるまでに、が今の我々の合言葉です。

──「海と日本プロジェクト」について教えてください。

さまざまな体験や学びを通して、子どもたちが海を大切に思う心“海ごころ”を育てる取り組みを行っています。年間を通じて、さまざまな地域でオリジナルのイベントを行っています。

「海と日本プロジェクト」では、日本各地の“里海(ふるさとの海)”での経験を重視しています。

日本財団、総合海洋政策本部、国土交通省などが旗手となって、日本の各地に実行委員会があり、それぞれが独自の取り組みを行ったり、報告書や報告会などを通じて相互にイベントの企画・情報を共有しあったりしています。

子どもたちの興味・関心や、“刺さる”アプローチは本当にさまざまです。だからこそ、多様な子どもたちがとにかく海に触れて「楽しい!」「面白い!」「もっと知りたい」という経験を積んで欲しい。

“自然と人をつなぐ”仕事は大変なことも多いですが、行政・企業・NPOなどさまざまな大人たちが仕掛け人となって、次世代に豊かな海をつなごうと必死です。

公式WEBから、全国の子ども向けイベントが検索できます。「これなら近くだから、ちょっと行ってみようかな」「何となく面白そうだな」というイベントを見つけたら、ぜひ一度足を運んだり、挑戦してみたりして欲しいです。何なら新しい企画も、大歓迎です!(笑)

海と日本プロジェクト 公式WEB

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